亮月製作所*おたよりコーナー

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ジェネレーションギャップ?  NAME:鱗から目   
こんにちは。「書体のはなし」ゴナの記事を読んでとても面白いと思ったことがあります。それはゴナ・新ゴの美しさについての感じ方の違いが逆だったことです。私は2000年生まれで,物心ついた頃には広告・食品の包装・駅の案内表示など,身の回りの印刷物はすでに新ゴが圧倒的でした。新ゴ優勢の環境で育ったからか,私が初めてゴナを見たときの印象は,「新ゴに似ているが偽物だ」というものでした(当時は小学生で,書体名など知りませんでしたが)。亮月さんからすれば,嘆かわしいことでしょう。こちらの記事を読んで,ゴナの長所とその先進性を理解しましたが,それでも私には,「ゴナのほうが新ゴより洗練されていて,余計な情報を伝えない」書体であるとは感じられませんでした。小学生の時にそう思ったように,私にとっては依然としてゴナは「昭和の香りのする垢抜けない書体」です。記事中では,新ゴから「ユーモラスな感じ」を受けると書かれていましたが,私にとっては,むしろゴナからユーモラスな感じを受けます。線の太さをできるだけ均一にするデザインからかどうも大根足みたいな感じがするんですよね...。新ゴの曲線が不自然であることには同感ですが,一貫性のある不自然だと感じるので気になりません。メイリオとかと同じですかね。今ではほとんど使われなくなった写研の書体をどれも古臭いと感じるならわかりますが,このように感じるのはゴナぐらいなので,不思議です。やはり慣れでしょうか。

No.880 DATE:2020/07/25(Sat) 00:42


永遠の課題ですね  桂光亮月(管理人)    HomePage

鱗から目さん、こんにちは。「書体のはなし」をお読みいただきありがとうございました。
書き込みを読ませていただき、私には味わうことができない感覚で、面白いと思いました。

人によって書体に対する感覚が異なるのは、人によって生きてきた時代や見てきたものがそれぞれ異なるのですから、当然のことだと思っています。どうしても主観が入ってしまうものだと思います。まさに「慣れ」です。

ゴナの「線の太さをできるだけ均一にするデザイン」からユーモラスな印象を受けるというご意見も興味深いですね。どうしてそう思われるのか、詳しくお聞きしたいです。私は画線の太さの変化の度合いよりも、骨格から受ける印象の方が大きいです。
私は書体を見ると「この書体は“上手”な字だ」、「この書体は“下手”な字だ」と、手書きと共通する上手下手を感じます。具体的には書く(書体を描く)時の手本にしたいかどうかです。新ゴは“下手”(こういう字は書き・描きたくない)だと感じています。これが私のゴナと新ゴに対する感覚の根元にあります。いわゆる上手な字、下手な字というのはそれほど人によって異なるものではないと思いますが、書体に対しては普遍的な所感ではないかもしれません。鱗から目さんは、新ゴは“上手”な字だと思いますか? 新ゴを否定したいのではなくて、私が持っていない感覚がどんな感じなのかを知りたいのです。

いずれにしても、ゴナと新ゴの記事については、それぞれ単独で書体について述べなければならないのについ比較してしまった上、ご指摘のように主観的な部分があると思うので、まとめ方を見直す必要があると思っています。

私の書体に対する見識はまだまだ足りませんので、適切に述べることができるように精進したいです。ゴナと新ゴを客観的に語れるようになることは、永遠の課題ですね。

No.881 DATE:2020/07/25(Sat) 23:11


Re:   鱗から目   

お返事ありがとうございます。やはり,経験による主観的な要素を排して客観的に書体を見るということは不可能なんですね。もっとも,これは書体に限らず当たり前といえば当たり前ですが...。
改めて自分が書体の好き嫌いをどんな観点から評価しているか考えてみました。私はデザインを体系的に学んでいるわけでもなくただ好きなだけなので,あくまで個人的な鑑賞のポイントとして考えてください。
まず,一概に「ゴナは垢抜けない,新ゴは洗練」というふうに感じているわけではないことに気がつきましたので,訂正します(「線の太さが均一だから」ユーモラスに感じる,という書き方も適切ではなかったように思います)。「ゴナからは手書きの味を感じるが,新ゴからは感じない。だから公共のサインなどにゴナを使うと,人間臭さがにじみ出ている感じがしてうっとおしい」といったほうがよさそうです。私もゴナは「上手な手書き」だと思いますが,新ゴは「下手」というより「手書きではない整った字」と感じます(書体が最初は手で書(描)かれる事実は別として)。ゴナは「温かい字」,新ゴは「冷たい字」だと思います。温かい/冷たいがただちに私の中で良し悪しの評価につながるわけではないことは,わかっていただけるものと思います。
記事にあったように,ゴナはそれまでの角ゴシックの常識であった角立てなどを廃して,現代的な印象を受ける新しい角ゴシックとして登場しました。後発の新ゴは,さらにそこから「手書き感」が除かれてより無機質で人工的な印象が増したのを特徴とする書体だと思います(書体のはなし・新ゴ編にも同様に書かれていました)。曲線が自然・不自然という話がありましたが,新ゴの曲線が「不自然」なのは,(写研では忠実に守られていた)伝統的な骨格のバランスの取り方よりも,字面の均一性を優先させたからだと思います(私は,ゴナは綺麗な骨格の字を正方形にあわせて収めたもの/新ゴは正方形の中でできるだけ濃度差が出ないようにしたもの,という解釈をしています)。これにより新ゴはゴナよりつぶれにくくなって独特の明快な視認性が備わったと思います。語弊があるかもしれませんが公団ゴシックと同じように,線の自然さを犠牲にして均一性を優先させた書体だと理解しています。
もしゴナと新ゴが自由に使えるなら,有名人の写真入り広告に添えるキャッチコピーとか漫画の大声のセリフなんかはゴナ,取扱説明書や注意書き看板とかは新ゴ,という使い分けをしたいです。このように,ゴナと新ゴには互いに不可侵の得意分野があると思います。「ゴナ世代」の亮月さんが新ゴを劣った書体と感じ,「新ゴ世代」の私がゴナを未熟な書体と感じる原因は,それぞれがゴナしかない・新ゴしかない状況だからではないでしょうか。場面に応じてゴナか新ゴか選んで使うということができず,場面にそぐわない書体選定になっている例が目立つから,お互いの書体の欠点ばかり目についてしまうのだと思います。

No.882 DATE:2020/07/26(Sun) 14:20


Re:   桂光亮月(管理人)    HomePage

詳しく説明してくださってありがとうございます。
ゴナと新ゴの特徴を的確に捉えておられるようで、何度も頷きながら読ませていただきました。私が書いても鱗から目さんの言い換えにしかならなそうなくらいです。細部まで文字のバランスに拘ったゴナと、読みやすさを重視して均質さを追求した新ゴは、正反対の性格を持っていると思っています。
ゴナしかなかった時代はゴナを使うほかありませんでしたが、DTP化が急速に進んだ1990年代半ば、写研書体はDTPで使えず、DTPで使える新ゴが「ゴナの代わり」という意図で使われた時代がありました。当時の私は新ゴに対して今よりも強烈に違和感を覚えていました。それはゴナを見慣れて基準になっていたということもありますが、新ゴではあまり相応しくない使われ方をされていたからでもあると思います。
二つの書体には異なる制作意図がまずあって、当然それぞれの書体が活きる場面がある訳です。両方の書体が存在している今、ゴナを使うのが難しい状況が変わらないのはとても残念です。おっしゃるようにどちらが欠けても表現できない場面が出てしまいます。ゴナと新ゴが同じシステムで使えるようになったとしたら、どのように使われるのかとても気になりますね。
あちこちで文字に関する講演会や懇親会に参加したり、ネット上の記事を見たりしていると、ゴナと新ゴの話題になるとなぜか熱が入ってしまい、好きではない方の悪口を言いがちです。そのような場面によく遭遇します。「書体のはなし」の記事に書いてしまった私も、情けないですがその一員です(苦笑)。それはやはり経験によって培われた書体観があって、そこから外れていると思うからなのでしょう。こうして鱗から目さんが二つの書体の特徴を捉え、違和感が生まれる原因に迫ることができたことで、今までよりも冷静な目でゴナと新ゴを見ることができそうです。

No.883 DATE:2020/07/27(Mon) 23:31


中国最大ファウンダリ,経営破綻?=債権者,民事再生申請  NAME:孫@北京   
皆様,お久し振りです。

中国最大のフォントメーカ,「北大方正グループ」は2月14日,債権者の一,北京銀行からの民事再生申請を北京第一中等裁判所から受領したと18日付で発表。その後19日,中央銀行の中国人民銀行,中国教育省,中国の金融管理当局及び北京市当局は特別清算組を北大方正に派遣したと複数の中国メディアが報じた。
因みに中国ネット上(特に短文投稿サイト等)では「組版ソフトと書体の部署は保留するだろう」「書体ライセンス無料に成るのかw」等の発言が目立つ。

No.878 DATE:2020/03/15(Sun) 15:53


Re: 失礼いたします&お久しぶりです  モリサワのお膝元在住   

中国で最大のフォントメーカーが破産申請ですか……
モリサワもひょっとするとこういうことがあるかもわかりませんな…

No.879 DATE:2020/04/16(Thu) 01:59


Applemyungjoの仮名について  NAME:鱗から目   
初めまして。とても興味深く読んでおります。
MacにデフォルトでインストールされているApplemyunjoというハングルフォントをご存じですか。先日,初めてMacのパソコンを購入したのですが,ハングルフォントとして入っているApplemyungjoという書体で日本語の仮名を表示してみたところ,岩田細明朝体そっくりの(劣化させたような)字形でたいへん驚きました。Applemyunjoの日本語仮名は岩田細明朝体の海賊版のようなものなのでしょうか? どのような経緯で岩田細明朝体(の劣化版)の字形がこの書体に入ったのでしょうか?何かご存じであれば,お教えください。

No.874 DATE:2020/02/14(Fri) 23:48


NonSubject  桂光亮月(管理人)    HomePage

鱗から目さん、はじめまして。
Macに仮名が怪しいフォントが入っているのは知っていたのですが、資料がなく私には分かりません。申し訳ありません。

No.875 DATE:2020/02/15(Sat) 22:55


中国関連の追加情報  NAME:孫@北京   
皆様、お久し振りです。


先日,ネットで中国本土に於ける写植とレーザ製版に付いての追加情報を手に入れました。ここで整理します。

1、最初の中国語用手動写植機は1935年,上海の柳溥慶氏が自力発明したが,普及せずに終わった
2、1984年時点では,全中全ての書籍専門印刷所には計469台の手動写植機が有った
3、中国の電算(含レーザ)写植は1974年,北京大学主導の下にある「プロジェクト748」のが始まりとされる。元々は通常の電算写植システムを目指していたが,76年には海外視察の結果として「海外では既に時代遅れに化つつ在る電算写植やCRT写植を超える『レーザー写植』システムを創る」プロジェクトに

No.871 DATE:2019/08/31(Sat) 20:24


(続1)  孫@北京   

4、1979年7月、王選氏を筆頭と為る「プロジェクト748」チームが北大学内にて,初のレーザ写植による新聞のサンプル面の出力に成功した。後81年,山東省濰坊《いほう》に在る国営「華光」製作所の協力の下,試作システムを完成して84年,実用化システムを発売
5、1987年,初のレーザ写植による新聞が経済日報≠ノて出力。93年まで全中全ての新聞がレーザ写植システムに切り替えた
番外、1979年にはモノタイプが北京や上海にてラテン電算組みシステムの延長線上にある漢字用システムを展示。其の後北京の国立印刷技研が此のシステムを改進して書籍・雑誌用電算組みソフト「科印」をリリース。現存のフォントファウンダリ「漢儀」の前身事業に
6、写植(アナログとレーザ併せて)のシェアは1995年度で活字と逆転した。此の前レーザのシェアは既に1990年度でアナログと逆転した

No.872 DATE:2019/08/31(Sat) 21:06


(続2)  孫@北京   

7、1990年,「華光」製作所は北京大学と収益配分を巡って分岐を生す。北大は自学傘下にある休眠会社を「方正」と社名を変更して「華光」の対抗馬とのスタンス取る




あとがき

此の後「方正」はPC用書体事業に参入し「漢儀」とも競う事に成って,写植専門システムを死守して来た「華光」は既存クライアント事業専門に転換。此の点は写研とモリサワの物語とはかなり似ている。
「漢儀」の設立母体の国立印刷技研は傘下に母型ファウンダリを所有して来て,イワタと少し似てた経歴。「華光」は写研,「方正」はモリサワともかなり似ている。

No.873 DATE:2019/08/31(Sat) 21:30


源ノ角ゴシック  NAME:孫@北京   
先日、ある知り合いから源ノ角ゴシック(Source Han Sans, 中華圏に於ける名称:思源K体)の公式ダウンロードリンクをシェアさせて来て、早速DLして試して見ました。其の「源ノ角ゴシック」に付いては、アドビとGoogleの共同主導の下、仮名や国字がイワタで、正字や簡体字が中国国内に在る中堅母型メーカだった常州華文 (Changzhou SinoType) 社で其々作成したのを既に知っていますが、一見だけでは両社の文字の特性を良く判る事は出来ないが、大ポ数にすると平仮名が少しイワタゴシック体新かな的で漢字がSTHeitiと少し似た感覚。

No.869 DATE:2019/04/21(Sun) 19:51


欠点等  孫@北京   

1 オープンソースつまりフリーフォント故に通常の商業書体に比べて精度が少々落ちている所多し。2 多くの漢字が中国発の為日本語に少し似合わないかも知れません。

No.870 DATE:2019/04/21(Sun) 21:16


中国本土にも写植があった!  NAME:孫@北京   
初めまして。
最近、たまに中国のサーチエンヂンにて「照排机(写植機の中国語」を入力した所、「中国の機械式写植は十五年戦争の途中、日本人により写研手動機が持ち込まれたのが起源で、50年代より上海と北京の国営工場にてコピー機種の組立てが始まって、71年には北京の工場が電子制御機の自力開発を成功したが実用化せず。80年代から写研とモリサワの電子制御機を輸入。現在では日本流写植の役割がレーザーやDTPに譲って完全絶滅。」と言う情報を発見しました。
今後とも宜しくお願い致します。

No.860 DATE:2019/02/15(Fri) 14:07


確かにあったんですね!  桂光亮月(管理人)    HomePage

孫@北京 さん、はじめまして。写研の社史を見ましても、「1932年の旧満州国建国に伴い、同国の印刷局から写真植字機の注文があり、1934年5月には改良された写植機が出荷された」とありますが、終戦後の中国での写植の状況はよく知りませんでした。中国も初めはコピーとはいえ、写植機の開発をしようとしていたのですね。電子制御機の実用化がうまくいかなかったとのこと、当時の日本の写植機が高い技術で支えられていた証とも言えますね。貴重な情報ありがとうございます。こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。

No.862 DATE:2019/02/16(Sat) 21:12


他の漢字地域への輸出の可能性も?  孫@北京   

桂光さん、日本製写植機の輸出先は中国本土や台湾地方の他、韓国(平成入る頃まで漢字多用していた所多し)やシンガポール・マレージア(中華系人口が多く中国語紙も存在)等も有った可能性があると思うが、南洋の中華系地域は「活字をかなり遅くまで使われてた」と言う情報も入手。(北朝鮮は戦前の日本人による持ち込み機と中国製コピー機種使用か)

No.867 DATE:2019/04/04(Thu) 16:58

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